菜をノート

お手紙

更新日:2024年9月16日

菜をにお泊まりのゲストの皆さまは、直筆のお手紙を残してくださる方がたくさんいらっしゃいます。
これは、宿をしているものにとって本当に嬉しいご褒美で、宝物です。
人生の中で数泊しかしない、今後も泊まるかわからない宿のために、滞在の貴重なお時間を割いてくださるお手紙やメッセージ、本当に心に沁みます。
疲れた時や落ち込む時などは、そっとお手紙を取り出し、眺めて元気をもらったりもします。

皆さんにいただく手紙がこんなにも嬉しいものだということを知り、自分でも出かける時など、一筆箋を持ち歩き、心地よいサービスを受けたら、何か一言でも感謝の気持ちを残すようになりました。

お手紙の中には、ここはこうした方が・・や、こんなのがあれば・・など、ご提案をいただくこともあります。
例えば、
「洗面に水が飛び散った時、掃除したいのでタオルが欲しい」
「おしゃれしてお出かけしたいので全身鏡があれば」
「旅行先でも洗濯ネットがあると助かる」

などなど、お泊まりいただき、普段気づかない視点を教えていただくことで、さらに心地よく過ごしていただくための改善ができ、本当にありがたく思っています。
インターネットのクチコミ投稿が重視される昨今、良いことも、悪いことも、改善したとしても数年間残り続けるところですが、こそっとお手紙で伝えてくださる愛情に深謝です。

先日、インターネットのクチコミでも額に入れて飾りたくなるような素敵なコメントをいただきました。抜粋ですが、以下のような文章です。

『とにかく、行間の谷間には白い百合が咲いていて、椅子には赤いセーターが置忘れられている様なそんなお宿です。』

何かの小説の一節なのかなと思い、少し調べてみましたが行き当たりませんでした。
こんな美しい静かな情景が想われるような言葉で宿を形容いただき、身に余る光栄です。

言葉を相手に伝えるということは、思う以上に力があることなのだなと日々感じています。

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